平成23年8月28日(日)
リクヴィルへ移動
ユングラウヨッホから降りてきたのは12:19。すぐにラウターブルネンを出発した。
インターラーケンの高速道路の入口の近くにあるガソリンスタンドで給油。ついでに、サンドイッチを買った。何か時間が勿体なくて、食べながら運転したが、やはり行儀悪かった。食べるのは3分くらいだろうしね。でも、それくらい先を急ぎたい気持ちがあった。
ワインセラー見学をするには午後3時台にリクヴィルに到着したいからだ。
水色の湖面が綺麗で広々としたトゥーン湖を眺めながら東へと向かった。バックミラーにはいつまでもベルナー・オーバーラントの高嶺が映っていて名残惜しかった。
ベルンを通過してバーゼルまで来るともうフランス国境地帯。バーゼル界隈の高速道路の分岐はややこしかったが、カーナビのお陰で間違わずに通過できた。
問題は、いきなり国境が来たことだ。息子に「早くパスポートを出して!」と言ったが、国境には係官がいなかった。やはり4年前より国境通過が甘くなっているのだろうか?
フランス領に入ると高速道路はほぼ直線だった。のどかな風景を130km/hで走るだけ。ラウターブルネンからリクヴィルまでは 237km
しかないから意外と早く到着した。
高速道路を降りてしばらくはしると、ワイン畑に囲まれた中世の町並みが見えたが、それはリクヴィルではなかった。それから、とんでもない田舎道…というより農道みたいなところを走った。これはカーナビのせい。
リクヴィル到着
午後3時過ぎにリクヴィルの南側に到着した。ともかく、日曜日で観光客だらけ。道路という道路すべてに駐車車両がある。旧市街を周回するメキエ通りを右に折れ、旧市街北側のシュテックグラーベン通りを西に進んだ。ここには駐車場があるのだが見事に満車。
違法駐車をする余地もないくらいギッシリ駐車車両があった。結局、旧市街を一周することになった。そして、旧市街にあるホテルの前には車で侵入できないことも確認。
ともかく、シュテックグラーベン通りに一時停車して娘と息子に駐車場の場所をきくようにお願いした。すると、娘と息子が駐車場のゲートのリモコンを持ってきてくれた。日本から予約する段階でガレージを予約していたのですんなり話しが進んだようだ。
Hôtel à l’Oriel
チックインもスムーズだ。そして、日本人が少ないこともあって、予約番号を告げなくとも「○×(氏名) from
Japan. 」で通じた。パスポートも不要だった。
チェックインの時に、今晩のレストラン
LA TABLE DU GOURMET の予約をしてもらった。一つ星レストランであるが、ホテルスタッフもこのレストランは美味しいと言っていた。
ホテルはこぢんまりしたホテルである。外観はクリーム色っぽい黄色、中庭側はえんじ色っぽい赤。そして、御当地どくとくの木材が壁の間にみえる作りである。
部屋は二階(First
floor)であるが、二階の部屋の奥に階段があり、三階の屋根裏に登れる。ここにシングルベッドがある。頭を打ちそうな狭さであるが、この可愛い部屋は娘のベッドルームになったのは言うまでもない。
ワインセラーの見学
楽しみにしていたワインセラー見学であるが、ホテルのスタッフにきいてどこが良いかをきいて
ドップフ・エ・イリオン社
Dopff et Irion に行った。ホテルとは目と鼻の先である。しかし、ワインセラー見学は予約をしないと無理だと断られた。
試飲
仕方がないので1階の試飲場所に行って聞き酒をした。ブドウ品種、ドライかスイートか、フルボディーかミディアムか等をきかれる。私は、甘くもなくドライでもないワインで、香りが豊かなのが良いといい。日本で売っているアルザスでは無難なフルーティーなピノ・グリの白をお願いした。どちらにしても、日本でグランクリュ(特級ワイン)を飲んだことがないので、それがないかたずねた。そして、そのワインが一番美味しかったので購入を決めた。ジュースを思わせるくらいフルーティーであるが、ジュースのような安っぽいフルーティーさではないし香りがすばらしく、ほのかな甘さと甘い香りを引き締める控えめなミントっぽいフレーバー。息子とこれだっ!と意見が一致。
今になって思えば、日本でアルザスを注文して失敗の多いリースリングもテイストして、リースリングでしかも美味しいワインを所望すればよかったと思う。(残念)
そして、赤。アルザスの赤は日本ではほぼ飲む機会がない。というより飲んだことがないと思う。ミディアム・ボディーの芳香が際立つようなワインと言ったが、私にしてはライト・ボディーのワインが出てきた。そこでフルボディーを頼んだ。3種類ほど飲んでピノ・ノワールのお気に入りのワインを見つけて買うことにきめた。
ピノ・グリのグランクリュ(白)3本とピノ・ノワール(赤)3本を買おうとしたが、息子がグランクリュ(白)を4本にした方が良いと提案。それは正しい選択だと考え直し白4本と赤2本を買った。どうやってボストンバッグに詰めようか不安だったが、酔いも手伝って気持ちを大きくしていた。
別のワインショップにて
街のメインストリートと思われるジェネラル・ド・ゴール通り Rue du Général de Gaulle
を西に進んだところに
Hugel
et Fils のワイン屋さんを見つけた。
ここは試飲はできない。前述の私の好みを言って、お勧めのワインを物色した。先方は 2007年
2008年のワインの出来が良いからそちらを勧めてきて、彼の言うことを信頼して買った。
念のため帰国後に調べた。ワインナビから引用すると、
Regions |
'08 |
'07 |
'06 |
'05 |
'04 |
'03 |
'02 |
'01 |
'00 |
'99 |
'98 |
'97 |
'96 |
'95 |
Alsace |
NT |
90R |
79I |
87R |
86E |
82R |
86R |
91R |
90R |
87R |
90R |
87R |
87R |
89R |
C = 枯れてしまう前に早く飲みましょう E =
もうそろそろ飲み頃が近い T = まだ固くて若すぎる R = 飲み頃
NV = Non Vintage NT= まだチェックしていない I = いいワインの中にもばらつきあり
ということで、2007年は90Rということで彼の言うことは本当だった。2008年も恐らく彼の言うとおりだろう。
観光
Hugel et Fils で買った2本をホテルまで持って帰った。合計8本。もうこれ以上買えない。あとは観光あるのみ。
3時過ぎに到着して、ワインセラー見学がなくなり、レストランの予約は7:15。小さな街であるから、十分観光できて時間があまるくらいだった。私は都市の中の観光地よりも、田舎の中世の雰囲気が色濃く残る少し枯れた観光地が好きであるが、私にお誂え向きのリクヴィルであった。来て良かった。
近くのワイン産地の村や、丘の上のオーケニックスブルグ城を巡ることも選択肢になったが、ワインを飲むのが目的なので車で移動できない。そして、平素の激務から逃避して、のんびりするのも旅の目的なのでリクヴィルだけにとどまった。
一つ星レストランでのディナー
【フランス】ワイン街道リンク
リクヴィル Riquewihr
ワインセラー
ヒューゲル社 HUGEL
ドップフ・エ・イリオン社 DOPFF & IRION
ジャン・ベッケル Jean Becker (日本語可
だとか)
<リクヴィル Riquewihr 泊> Hôtel à l’Oriel |