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草堂寺 | 鳩摩羅什

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鳩摩羅什の草堂寺参詣記

■草堂寺 (そうどうじ)

 中国の古都に西安がある。西安といってもピンとこないかもしれないが、要するに長安の都である。

 さて、その西安の南の郊外に草堂寺がある。郊外といっても、かなりの距離がある。中国独特の巧み(?)に飛ばすバスのスリルを味わいながら、農村を一時間以上南下する。すると、秦嶺(チンリン)山脈に到達する。そこで道は右(東)にそれる。山のすそ野に沿ってしばらく走るとマッターホルンに似た山(圭峰 [右の写真])が見えて来る。そこまで来ると、草堂寺はもうすぐである。幹線道路から右折して草堂寺に向かうのであるが、幹線道路にはとくに目立つ看板はない。幹線道路から数百メートル入った畑の中に草堂寺はある。草堂寺の草とはその意味なのか?。

 外観はそれほど大きなお寺ではない。門前町があるような(あったような)雰囲気でもない。日本で言えば、古都近郊の大本山という雰囲気ではなく、農村の田圃の中の大寺院である。境内にも大根や芹などの畑があった。伽藍の数はそこそこあるが、大伽藍はない。
 本堂は現在建築中であったが、建築中の本堂の柱にトウモロコシがたくさん干してあって面白かった。このお寺は復興中であり、日本の日蓮宗が復興に大きく寄与している。そのことは、お寺の由緒を説明した冊子に大きく記載してある。

羅什の「舎利塔亭」とその内部の塔

 
 さて、建築中の本堂の左奥に鳩摩羅什三蔵のお墓がある。供養塔の石碑のまわりには二間四面(3.6m×3.6m)ほどの木造のお堂で覆ってある。羅什三蔵のお墓の正面には一番大きなお堂がある。羅什の為のお堂で、日本寺院の開山堂のようなものか。

草堂寺の法要の様子 (尼僧さんも多かった)

 建築中の本堂をの後ろ側には中庭があり、正面には法要を行うお堂、そして向かって右側には売店がある。ここには、面白いものとして僧侶用の衣帯(衣服)まで売っていた。拓本(たくほん)も数種類売っていたが、筆者は羅什三蔵を慶讃する碑文のものを200元(≒¥2600)で購入した。羅什三蔵を慶讃する漢文と羅什三蔵の座像が描いてあった。

 羅什訳の経典『妙法蓮華経』『阿弥陀経』などを熱心に読んでいる敬虔な仏教徒にとっては一大聖地である。もし、西安まで足を延ばしたのであれば、是非立ち寄りたい霊跡である。現在、復興中であり少しでも浄財を寄進したいものである。

参考文献 「草堂寺」陳景富著 三秦出版社(中華人民共和国)


この草堂寺は平成13年6月にも再訪した。より新しく詳しい情報と精細な写真が見られる。
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■長安(西安)

 長安は現在の中華人民共和国陝西省(せんせいしょう)西安市で、洛陽と並んで中国史上最も著名な古都である。漢代から唐代にかけて最も繁栄した。
漢の高祖(劉邦)によって都がおかれた。長安は「長(とわ)に安かれ」との願いをこめて名付けられた。以後、前趙・前秦・後秦・西魏・北周・隋・唐の都となった。
長安はシルクロードの東端に位置し、西方から伝えられる仏教の一大中心であった。後秦(384-417)代の逍遥園における鳩摩羅什の訳経、唐代の弘福寺と慈恩寺における玄奘(げんじょう)の訳経事業はとりわけ有名である。

多くの写真はクリックすると高精細な写真が表示されるよう設定した。

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